2016-09-02
木の佇まい
新しい木が主張し過ぎると何か圧迫感が強すぎてしんどくなる気が
するのですが、いかがでしょうか?
以前、杉の節有り材を壁中にやたらめったら貼るのはあまり
好きになれないと書きました。
でも、ちょっと待った。じゃーお寺とかは全部木で出来ているのに
しんどくならないのはなぜだ?
私は神社仏閣が大好きですし、しみじみスゲーなーと時を忘れて
見入ってしまう事もありますが、しんどいとは思いません。
お寺や神社も多くの木材が使われています。
個人的な感覚ですが、たぶん神社やお寺が建って間もない時は
やはり、畏敬の念を抱くと言うか、緊張するというか、近づき
難い存在であったのではないかと思います。
あれだけの素晴らしい木材で組みあがった時などは物凄く木の
いい香りが辺りにしていたでしょうし、神々しい佇まいであった
と想像しますが、何百年という時間に曝され変化して行き、かつての
畏敬の念を抱かせる風貌から、いつ見ても優しく見守られている様な
居心地の良さを感じる存在感へとその姿を変化させていったのでは
ないでしょうか。
古材のような風合いを持つ木は、そんな柔らかな佇まいを秘め、人に
どこかで見たような懐かしい気持ちを湧き立たせるのではないかと思います。